2009年05月17日

tabi0160 大河内直彦「チェンジング・ブルー」

エミリアーニやシャクルトンによる海底コアの酸素同位体比の結果は、氷期に海水の酸素同位体組成を変える巨大な氷床の大きさが、およそ五◯◯◯万平方キロメートルにも及びことを明らかにした。こうした研究の成果がひとつずつ蓄積されて、氷期の気候の姿が少しずつ正確に描けるようになる。P79
大河内直彦「チェンジング・ブルー」(岩波書店 2008)


地球の気候が、過去数万にわたってどのように変動してきたか、そうした変動を引き起こすシステムはいかなるものか、について丁寧に解説した書籍である。本書は、「地球の気候」という複雑なシステムの解明にあたって、物理学や化学、生物学、地質学、海洋学など、さまざまな学問分野の成果が巧みに組み合わされていることが、じつによく描き出されている。海洋地質化学と呼べる学際的なアプローチをリアルに感じる事が出来た。

例えば、、海洋深層水の地球規模での循環の様子を解き明かすにあたっては、光合成で二酸化炭素から有機物を合成するときに働く酵素の性質を使う。気候変動の謎を解き明かすために、人類は持てる叡智を総動員してき。そして、この数十年の間に、古気候変動の実態を解明する研究や、放射同位体を駆使した分析/手法の開発、そして地球各地を掘削する技術が飛躍的に発展したことを描いている。

■参考リンク
成毛眞ブログ
がくの飛耳長目録



■tabi後記
私は、「この領域で表現するのは私ではない」と自信をもって言うために、有能なサイエンスライターの書籍を読むのかもしれない。
posted by アントレ at 17:40| Comment(0) | tabi☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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