外界にアンテナを巡らせることは、つながりの発見には必須だ。情報入力のためのアンテナ、これを認識力と言い換えてもよいだろう。入力なくして出力はありえない。そして次に問われることは、認知された情報に、いかに新規な視点を付加するか。言うまでもなく、この過程こそが全行程の律速だ。と同時に、個性顕示の場でもある。P312
池谷裕二/糸井重里「海馬」(新潮社 2005)
インプットを惜しまず、かといってインプットしすぎない。アウトプットを大切にしながらも、根底への思索をないがしろにしない。頑固になることが大切であるが、柔軟性も大切である。このような態度は矛盾である。
だが海馬は、それを好しとする。むしろ安易な統合を好しとしてない。相矛盾する考え、統合と同時にあらわれる対立概念/別概念。これらを並列に飼いならすことを指南しているのかもしれない。
並列に飼いならすことに辟易せず、拍子抜けすることもなく、ただ自らが行なっていることが「そうであるか?」と反省的にいられるかどうかが試されている。「脳」にだまされず、「脳」をだましていきたいと思う。
■参考リンク
ねむりと記憶。
海馬 脳を困らせる旅に出る?
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■tabi後記
久々に多摩市に足をはこぶことになりました。戸籍謄本を本籍地まで取りにいかなくてはいけないことに驚きをおぼえた次第です。確定申告はネットでできるのに、戸籍謄本を共有するシステムはないようです。