2009年08月06日

tabi0225 大橋正明/村山真弓(編著)「バングラデシュを知るための60章」

人の一生は、重き荷を背負うて遠き道を往くが如し
バングラディッシュは、インド・バキスタン分離独立の時に東西に分割されるまで、長い間共通の文化を育んできたベンガル地方の東側半分に成立した国である。その国の歴史というとき、特に一九四七年以前の歴史を考えるとき、ベンガル地方の歴史のなかから、東側の歴史だけをどのようにして取り出すのか、問題にならざるを得ないであろう。新しい国であること、長い間統合されていた地域の半分を占める国であるという二つの事情が、バングラディッシュという国の歴史を語る上で、独特の難しさをもたらしているようである。P16
大橋正明/村山真弓(編著)「バングラデシュを知るための60章」(明石書店 2003)


バングラディッシュを語るときは、その国の歴史をどこまで語るかを考えざるをえない。バングラディッシュとは「ベンガル人の国」という意味であるが、「ベンガル人とは何者か?」という問いは、容易なものではない。

一般的なバングラディッシュ史は、ベンガル人ムスリムのアイデンティティ形成の歴史でされている。ここで注目されるのは、言語と宗教である。

言語は概ね、ベンガル語であり、英語やウルドゥー語も存在する。宗教は、イスラム教が83%、ヒンドゥー教が16%、その他が1%であるとされている。(その他の宗教には仏教、キリスト教、無神論が含まれる。)

彼らがもつ世界観で印象的なのは「水と共生意識」が挙げられる。

バングラディッシュは、日本と人口を半分の国土で抱える、世界一の人口密度国である。そして、この国ではモンスーンと未整備河川の影響で、多くの洪水が発生している。

このように、洪水は多くの被害をもたらす一方で、バングラデシュの農民は毎年繰り返される規模の洪水を「ボルシャ」、被害をもたらすものを「ボンナ」と区別しているのである。

ボルシャは伝統的な雨季の農業を保証するばかりでなく、土壌の肥沃度を保ち、漁場をも提供してくれる。ボンナが災害をもたらすのに対し、ボルシャは恵みの洪水として人々に受け入れられてきた。

■参考リンク
バングラディッシュ 写真集



■tabi後記
住まう場所、住む場所が異なったとしても、背負うものが違うだけ。ただ、それだけなのだろう。ことさらに違いを取り立てない。違いを認めるという「メッセージ」もいらない。類似を見つめ、讃え合えば良い。類似をみる影に、相違をみる作業があるのだから。
posted by アントレ at 12:33| Comment(0) | tabi☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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