2009年08月30日

tabi0272 山口昌男「学問の春 <知と遊び>の10講義」

文化の創造性は危機に直面する技術
「ポトラッチの社会学的基礎」というセクションの最後に、「ポトラッチのような術語は、ひとたび科学的用語のなかに受け入れられてしまうと、たちまち符牒にされやすく、人々はこの言葉を使いさえすれば、もうそれである現象の説明がついたように思って議論をやめてしまいがちな、そういう言葉の一つのなのである」(p.142)と書かれている。使いやすくて意味的な根拠がなくなっても使い続けられる言葉を、ブランケット・タームと英語ではな言う。ブランケットというのは毛布だから、何でもくるんじゃうということ。大風呂敷というわけではないんだけれども、ポトラッチにはその恐れがあるということで、ホイジンガは注意を喚起している。P251
山口昌男「学問の春 <知と遊び>の10講義」(平凡社 2009)


ヨハン・ホイジンガ「ホモ・ルーデンス」を通じて、人々とその暮らしを、そして万巻の書物を、学ぶことの愉しみを体感する講義録である。ホイジンガを起点にしながら、ヨセリン・デ・ヨングを中心にしたライデン学派、デュルケーム、モースを中心にするフランス社会学やレヴィ=ストロースなどを比較的に扱っていく。山口氏は、このような文化比較が、文化創造、解釈に繋がっていくと話す。

この講義の結びでは、われわれの世界がそうはならなかったもう一つのもの、もう一つの姿、オルタナティブな世界について、われわれが知覚を、情報をもつということの大切を説かれています。そこには「失われた世界の復権」というメッセージが込められており、未知のテーマに肉迫する学びのスタイル、あるいは知の迷宮での発見法的なさまよい方を教える姿勢が垣間見えた。

■参考リンク
読み出すと止まりません、山口昌男『学問の春』



■tabi後記
飛行機で五時間以内で行ける国の言語を一つくらいやっておくことと良いよ、というアドバイスをポロッと話せる人はそう多くないだろう。
posted by アントレ at 08:32| Comment(0) | tabi☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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