2009年09月15日

tabi0290 松井孝典「われわれはどこへ行くのか?」

地球に所有されるということ
たとえば太陽光の入射により海が暖まるから水の蒸発が起こります。太陽の熱を吸収し暖められて、その熱の一部を大気に運ぶわけですね。その際、大気中で水蒸気が凝結し、そのときにまわりの熱を奪って冷えて、というぐあいに、エネルギーの受け渡しもやっているのです。ですから、関係性は物質循環であると同時に、エネルギーの移動でもあるわけです。循環というか、エネルギーの流れというかは、何に注目するかの違いで、関係性という意味では同じことです。
モノが移動するわけですから、何か駆動力が必要です。その駆動力は何かというと、ここでの例の場合は明らかに太陽のエネルギーです。P34
松井孝典「われわれはどこへ行くのか?」 (筑摩書房 2007)


ASIA INNOVATION FORUM のトップバッターとして松井さんが講演されていたのが印象に残っている。彼が提起する「地球システムにおける人間圏」というコンセプトは2日間に渡って参照されていたからだ。

著者の根底には「地球システムをつくって生きているわれわれとは何なのか?」という問いがある。この問いこそが、「われわれとは何なのか?」という問いの本質に迫るものとかんがえているからだろう。そして、地球システムにおける構成要素と駆動力と関係性を明確にしながら、1つの「部分」である人間圏について論じていく。

「人類を救う「レンタルの思想」」にて、生物圏から人間圏へ移行していったプロセスを知ることが出来たが、本書は「地球環境」というものを「地球環境問題」としてではなく、1つのシステムとして冷静に論じている。

Oil Based EconomyからSun Based Economyという考え方が、ASIA INNOVATION FORUM におけるコンセンサスとなっていたが、松井さんの視点を取り入れると、人間圏が太陽系に拡張したところと見る事ができる。次はプラズマ圏や銀河系といったところへ人間圏はシフトしていくのだろうか。もしくは人間概念を変更していくのだろうか。

■参考リンク
書評 - われわれはどこへ行くのか?
2旅 松井孝典『われわれはどこへ行くのか?』



■tabi後記
未来を創る者は、いわゆるなマクロトレンドによって内的直観の優先順位を騙されていけないのだろう。そこの耐性がクリエイターには求められる。
posted by アントレ at 23:29| Comment(0) | tabi☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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