2010年01月11日

tabi0332 レーニン「帝国主義論」

「帝」「国」の止揚。帝はどこへ?国はなにへ?
一般的に、あらゆる定義の意義は、条件付きで相対的なものである。したがって、定義に頼るばかりでは、ある現象が完全に熟した段階で周囲とどのような結びつきをもつかを全面的に把握することはできない。そのことを承知した上で、帝国主義の五つの特徴を含んだ定義をすればよいだろう。

(一)生産と資本の集中化が非常に高度な発展段階に到達し、その結果として、独占が成立していること。
(二)銀行資本と産業資本が融合し、その「金融資本」を基盤として金融寡占制が成立していること。
(三)商品輸出ではなくて資本輸出が格段に重要な意義を帯びていること。
(四)資本家の国際独占団体が形成され、世界を分割していること。
(五)資本主義列強が領土の分割を完了していること。

帝国主義とは、特殊な発展段階に達した資本主義のことである。その段階に至ると、独占体と金融資本の支配が形成され、資本輸出が際立った意義を帯びるようになる。また、国際トラストが世界分割を開始し、資本主義列強が地球上の領土の分割を完了する。P175
レーニン「帝国主義論」(光文社 2006)


93年前に本書が予言したことは現在の世界で起きているようにみえる。内容を一言でまとめるなら「肥大化した金融資本が世界を分割支配し、国家を動かす」というもの。

だが、レーニンがみていた20世紀初頭の帝国主義は、産業資本主義によって蓄積された資本が工業や農業として植民地に投資されるもので、そのためには領土の再分割が必要だったが、現代の帝国循環はアウトソーシングなどの形で行なわれるので、領土を奪う必要はない。この意味で、ネグリ=ハートのいうように、現代は帝国主義ではなく「帝国」なのかもしれない。

この新しい「帝国」の特徴は、資本が工場のような直接投資に限らず、投資ファンドによる企業買収のような形で、収益最大化を求めて世界中を駆け巡ることだ。日本の資本効率の低い企業がねらわれるのは典型例である。

■参考リンク
レーニン『帝国主義論』と現代世界
産業資本主義と金融資本主義
なぜ資本主義はいつも国家独占的なのか
新帝国主義論



■tabi後記
上海日誌:

初日の昼は、ステイ先の近くの韓国料理(ING)へ行きました。復旦大学と上海財経大学の学生が頻繁に利用するお店で、25元で豚肉の甘辛炒め+白米を堪能した。375円なので結構高めでした。同様の物はコンビニ(LAWSON)で8元です。

この近辺は何千人規模で留学生寮があるため、彼らをターゲットにした商売が盛んである。例えば、 MTB/ロードバイクを販売する店が構えてある。

ボロい商売の構造へ迫っていきたい。GIANTが一台2000元ほどで売られている。原価70%と仮定すると、1日3台/30日営業で54,000元の粗利になる。賃貸料は8000元ほど、人件費は2名を10時間常駐させても6000元の人件費(10元/H)なので、40,000元の利益になる。

この形式で3店舗経営をすれば、15万元ほどの月間利益になる。商材を化粧品やバックを変えて、月に3-5万元ほどの収入を得る中卒や高卒の方々が相当程度いると考えられた。3万は日本円で45万円、物価を反映させると120万円/月くらいの感覚であろう。

上海市内の主要大学は、復旦大学と上海財経大学と上海交通大学と上海大学であるが、他にも専門学校のような大学が20個ほど出来上がってきている。中国の大学進学率は20%であるから、大卒者は珍しいことになる。

ただ、中国人の見方としては「大学生は将来有望ですね!」というものではなく、新卒でも5000元ほどの収入しか得ることができなく、就職口が確保するのも危うい状況なので、中学/高校を卒業し引越業者/タクシー運転手などの職で7000元ほどの収入を得ている者が多くいると聞く。

上記重労働の旨みについて考察してみる。中国のタクシー運転手は、タクシー会社から1台を2名でレンタルする。24時間勤務を交代交代でこなしてく勤務体系だ。営業費用は、1日あたり420元で、ガソリンと洗車は個人負担であるから、損益分岐は500元あたりである。

初乗りが12元なので、50人(平均20元)ほど接客をすれば500元/日ほどの利益になる。月15日勤務で7500元の収入である。客数でいくか、単価でいくかは運転手次第であるが、上海浦東空港から市内まで150-200元なので、往復3回こなせば7500元は稼げることになる。

次は風俗のケース。サービス体系は本番あり/なしの2ラインになっており、価格は150元/50-100元と分かれている。多くの方は150元コースを採用していますが、売春がバレたら重罪は必至である。店主と公安で取引関係が出来ているので、摘発されるずに済んでいる。

私が取材をしたところは、取り分は店主が6割、女性が4割になっていた。私が話しをした店主は人柄が大変良い方だった。収入を推察してみよう。仮に4割の取り分だとしたら1行為で60元になる。

20日勤務で1日5人の相手が出来るとすれば6000元の収入になる。生活する上で、ギリギリのお金である。私の友人が「あなたを買うとしたら、いくらでいいですか?」と聞いたところ3500元/月で十分ですと答えたという。過酷な労働環境における嘆息をきいた気がする。

タクシーと地下鉄を駆使し、様々なところに行ってきた。中でも印象に残ったのは、新天地と田子坊である。両者とも数十店舗が密集した1つの「町」のようになっている。前者は、欧州資本が主導で、後者は日本資本が主導である。

田子坊は密かに有名になりつつあって店の半分以上が日本人オーナーである。前者は観光スポットと非常に有名であり、新天地周辺の土地価格の高騰ぶりがすごかった。恐らくオフィス用だと思うのだが、200平米で1000万元ほどであった。

5年で投資コストを回収するには16万元(240万円)/月で貸さないといけない。現地でお会いした学生は、6000元で同じ広さのマンションをシェアしているらしいので、外資系企業をそそのかさないと難しい価格帯かもしれない。

次は中国の大学入試です。大半は、高考の点数で決まるといっていい。日本でいうセンター試験のようなもの。この点数は後々まで影響を及ぼすようです。彼は◯◯省で3番の成績だったなど、まるで日本の国家公務員1種試験のようです。

中国の大学(復旦大学しか存じないが)は記憶重視型のテストが多いため、地名や人名などを中国語で覚えることに留学生は苦労する模様。反対に、記述型のテストになると、物事を考えるという側面で留学生が優位になるようです。

北京、清華、復旦の学生は中国語、英語、第二外国語(日本語が多い)のトリリンガルが大半です。文理を問いません。これから会う子も三ヶ国語に、高度なプログラム技術を持ち合わせています。背景としては、卒業要件としてTOEIC900クラスの英語が必要とされていることが挙げられます。

日本では詰め込みの是非が問われることが多いですが、主体性なき詰め込みのおかげで、数百万人のトリリンガルが出来上がっていることの脅威を感じました。創造性の重要さを噛み締めながら、私が中国語/英語に十分な能力がないことに多少苦渋しております。

話しは戻りますが、ここ最近の復旦大学留学生でも、MARCHを辞退して、こちらへ留学するケースは2,3人のもようです。大学から海外留学をするとなると、80%程度はアメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージランドなどの英語圏への留学でしょう。

その中で私は、非英語圏への留学が高まることのではと考えています。フランスやドイツや韓国などではなくインド(英語)や中国(中国語)やアフリカ諸国(フランス語)、南米諸国(スペイン語)などです。

日本の大学に進学する時点で将来は危険である。日本の大学は内容ないのに、学費や生活費は高いから行きたくない。どうせ留学するなら成長が期待できる新興国/途上国へ早期関わっていきたい。日本語と英語は出来て当然であり、もう1つの言語を身につけるために留学をしていく。このように思っている高校生がいるんじゃないかと思いつつあります。

最後に日本人留学生についてです。彼らの98%は消去法で中国へ留学に来ているようです。主観的統計なので、信憑性は期待しないで下さい。主に、ISI国際学院や鴎州などが斡旋をしているため、中国/九州地方(山口、福岡、広島など)から上海に来ている学生が多いです。関東出身者は長野県の子がいたくらい。

3年前までは、日本人で復旦大学に入るのは偏差値50前後の人たちが主だったようです。当然ながら大学の勉強についていくことが出来ずに、基本的には5-6年間通う人が大半のようです。

蛇足ですが、海賊版DVD(24やプリズン・ブレイク)が格安で手に入るため、生活リズムを崩してまでDVD中毒になってしまう人が多いとか。また、東京のように学外活動をする人がとても少ないようです。

そもそも中国の学生は勉強(GPA)が第一のため、単位で必要なインターンシップを除いて、外部で自己研鑽するという習慣がない模様です。さて、話しは戻りますが、ここ最近の復旦大学留学生は、MARCHを辞退して、こちらへ留学するケースが多くなっているといいます。

大学から海外留学というと、80%程度はアメリカ、イギリス、オーストラリア、ニュージランドなどの英語圏への留学でしょう。その中で私は、非英語圏への留学が高まることのではと考えています。

フランスやドイツや韓国などではなくインド(英語)や中国(中国語)やアフリカ諸国(フランス語)、南米諸国(スペイン語)などです。日本の大学に進学する時点で将来は危険である。日本の大学は内容がないのに、学費や生活費は高いから行きたくない。

どうせ留学するなら成長が期待できる新興国/途上国へ早期関わっていきたい。日本語と英語は出来て当然であり、もう1つの言語を身につけるために留学をしていく。このように思っている高校生がいるんじゃないかと思いつつあります。

以上、色々と雑記しましたが、みなさまの知識/経験に照らし合わせて訂正/追加すべき箇所がありましたら、教えてください。それでは出掛けてきます。
posted by アントレ at 12:26| Comment(1) | tabi☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
留学生といっても、おおきる分けて3種類あります。普通本科生(本科、院、博士それぞれある。日本人が日本の大学に行くようなもの。)、留学生本科(復旦に属する語学の専門学校と思ってよい)、短期留学(語学のため)。

内田さんの書き方だと、入試は普通本科生の制度のことをいっており、あとになって、学生の割合や偏差値?などは留学生本科生のことをいっており、知らない人が読むとごっちゃになってしまうやも・・・?
Posted by なっちゃん at 2011年02月03日 14:21
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