2010年02月22日

tabi0339 小坂井敏晶「責任という虚構」

規範という錬金術
責任という虚構。大切なのは根拠の欠如を暴くことではなく、無根拠の世界に意味が出現する不思議を解明することだ。どうせ社会秩序は虚構に支えられざるをえないから、より良い虚構を作るよう努力すべきだという意見もある。しかしそんなに簡単に世界の虚構性を認めてよいのか。逆説的に聞こえるかもしれないが、根拠に一番こだわっているのは私の方なのだ。道徳や真理に根拠はない。しかしそれにもかかわらず、揺るぎない根拠が存在するように感知されなければ人間生活はありえない。虚構としての根拠が生成されるとともに、その恣意性・虚構性が隠蔽される。人間が作り出した規則にすぎないのに、その経緯が人間自身に隠される。物理的法則のように客観的に根拠づけられる存在として法や道徳が人間の目に映るのは何故か。これが本書の自らに課した問いだった。P257
小坂井敏晶「責任という虚構」(東京大学出版会 2008)


我々は結局、外来要素の沈殿物だ(と言い切れるときもある)。私の生まれながらの形質や幼児体験が私の性格を作り行動を規定するなら、私の行為の原因は私自身に留まらず外部にすり抜ける。犯罪を犯しても、そのような遺伝形質を伝え、そのような教育をした両親が責められるべきではないか。どうして私に責任が発生するのか。(と問いたくなるときがくる。)

アイヒマンリベットも知ってはいました。人間の自由意志に関連する書籍も幾多と読んできましたが、それらの書籍をベースにした上で世の中と「必死」に接合しながら思考する著者に感銘した次第です。

■参考リンク
障害・介助・ベーシックインカム
翻訳・戦略ブログ
arsvi . com



■tabi後記
BlogまでいかなかったものはTwitter書評をしています。

ヴェルナー「べーシック・インカム 基本所得のある社会へ」必要最低限の所得をすべての国民に支給し、人はそれぞれが意義あると観る仕事をする、という構想。労働と所得の切り離しが消費と創造の世界を生み、労働/雇用創出至上主義からの脱却が「不安のない社会」を形成すると説く。

ヴェルナー「すべての人にベーシック・インカムを―基本的人権としての所得保障について」前著は対談本で、本書が単著となっている。財源(付加価値税)や移行過程における社会福祉の扱いなどについて精緻に論をすすめている。

山住勝広/エンゲストローム 「ノットワーキング 結び合う人間活動の創造へ」活動システムにおけるコラボレーションの創発を促すために「結び目づくり(knotworking)」と名づけることが出来る、新たな活動の形態やパターンに焦点をあてた。http://bit.ly/cISNCW

フルフォード「世界と日本の絶対支配者ルシフェリアン」ベンさんの本を立ち読む。彼はキャラ立ちしてるよね。amazonをみて、09年も精力的に活動されていることを確認。これからもスコトーマ外しに尽力してもらいたい。http://bit.ly/avLjnl

高城剛「オーガニック革命」何を食べるかは単なる趣向やライフスタイルを超えた、アイデンティティの根幹に関わる問題であるとし、自分の健康の先に、自然環境の健康があることを説く。ファーマーズマーケットと出る度に @yusuke51 かあと思いながら読んでました。侵入された!
posted by アントレ at 19:23| Comment(0) | tabi☆☆☆☆☆ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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